チャイコフスキーの1812 ガイフォークスの映画でもお馴染み、大砲を楽器にした曲

音楽

ナポレオンからの防衛記念の曲

チャイコフスキーの “1812年序曲 “は、正式名称を『1812年、祝祭序曲 変ホ長調 作品49』といい、1812年にロシアがナポレオンのグラン・アルメから防衛したことを記念して、1880年に作曲されました。フランス軍とロシア軍の対立を鮮やかに描き出すプログラム性の高い作品です。

曲の構成としてはロシア国民の信仰を表す荘厳な正教会の賛美歌から始まり、侵攻するフランス軍を象徴するフランス国歌、ラ・マルセイエーズ。そして、ロシア民謡、大砲の音、教会の鐘の音などが織り込まれ、ロシア軍の苦闘と最後の勝利が描かれます。

ロンドンのロイヤルアルバートホールにて1812の演奏

1812年序曲はモスクワの芸術産業博覧会のオープニング用に委嘱されたものでそもそもは国家の誇りを国民に持たせることを目的としていたといえるかもしれない。そして同時にチャイコフスキーは歴史的な出来事とロシアのアイデンティティを形成する上で重要な意味を持つこの出来事を祝いたかったのです。

ただ、チャイコフスキー自身はこの作品を「とてもうるさい」と評しており、特に好きではなかったというのも伝わっている。ただ彼の最も人気のある作品の1つではあるのだが。

ガイ・フォークスの映画でもお馴染み、曲の使用場面

実際の大砲の火を使った演奏も多くあり特にアメリカの7月4日などの祝日に行われる野外コンサートでは定番の曲となっています。 勿論他にもロシアでの大砲入りの演奏や日本の自衛隊の演奏もあり世界的に、特に野外演奏で人気のある曲である。ちなみに1812年序曲はフルオーケストラと合唱で演奏されるのが一般的だが当初は合唱なしの楽譜だった。合唱版は後に普及したものである。

Vフォーヴァンデッタのエンディングシーン

ガイ・フォークスお面でも有名なV for Vendettaという大ヒット映画のシーンでも有名である。独立や革命などの場面を象徴するときによく使われる曲である。

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